肺小細胞がんは、進行が早く、未だに予後が悪い疾患である。我々は、PI3Kシグナル伝達経路が新規治療標的として有望と考え、現在臨床試験を進行させている。その臨床試験と連動し、今回メタボローム解析技術を用いて、核酸代謝産物がPI3K/mTOR阻害剤の感受性に関与していることを見出した。核酸代謝産物が低い肺小細胞がんは、PI3K/mTOR阻害剤が有効であり、核酸代謝産物が薬剤のバイオマーカーになる可能性を示唆した。
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Hideki Makinoshima, Shigeki Umemura, Ayako Suzuki, Hiroki Nakanishi, Ami Maruyama, Hibiki Udagawa, Sachiyo Mimaki, Shingo Matsumoto, Seiji Niho, Genichiro Ishii, Masahiro Tsuboi, Atsushi Ochiai, Hiroyasu Esumi, Takehiko Sasaki, Koichi Goto and Katsuya Tsuchihara
Cancer Res February 28 2018 DOI:10.1158/0008-5472.CAN-17-2109
この成果は、2018年3月2日(金)山形新聞にも取り上げられた。ここ鶴岡で引き続き核酸代謝の制御機構を解明し、新たな創薬標的を見出したいと我々チームは考えている。今後の活躍に期待して頂きたい!!